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第二種電気工事士の技能試験(下期)の準備【2019年・令和元年】

電気工事士

電気の資格である、第二種電気工事士は毎年たくさんの人が受験されます。

なお、実地試験とか実技試験と呼ぶ方もいらっしゃいますが、「技能試験」が正式名称です。

12月に技能試験(下期)が予定されており、今年受験予定の方も数多くいらっしゃるかと存じます。

2019年10月現在、まだちょっと先のため、今から準備を進めている人は少ないかもしれませんね。

ですがあっという間に12月が来ますので、ここら辺でちょっとだけ試験のことを考えてみてはどうでしょうか。

令和元年(2019年)下期の第二種電気工事士試験の準備に向けてするべきことと、受験対策についてまとめますので、ご参考にしていただければ幸いです。

第二種電気工事士の技能試験に向けて準備すること

電気工事に必要な道具と電球

下期の第二種電気工事士の技能試験に向けて、確認しておきたいこととしては、下記の通りです。

  • 筆記試験の合否確認
  • 試験日
  • 試験の候補問題
  • 試験に必要な工具

大きく、上記の4点をチェックしてみましょう。

下期・第二種電気工事士の筆記試験の合否確認

技能試験は、筆記試験を合格した者のみが受験可能です。
(何らかの理由で、筆記試験免除者となるものを除きます)

なので、直前にあった下期・筆記試験の合格発表を確認しましょう。

2019年10月13日現在、公式の合否発表はありませんが、問題および解答は発表されているため、自己採点で合否傾向はつかめるはずです。

問題・回答はこちら

» 【問題】2019年度第二種電気工事士下期筆記試験(PDF)
» 【解答】2019年度第二種電気工事士下期筆記試験(PDF)

合格してそうであれば、技能試験の準備を始めましょう。ダメそうなら、もう1回筆記試験に挑戦ですね。

なお、公式の合否発表は、2019年11月8日(金)の予定です。

受験者は必ず、公式の発表でご自身が合格していることを確認してください。

下期・第二種電気工事士の技能試験日

技能試験日は、以下の通りです。

  • 【技能-1】 2019年12月7日(土)
  • 【技能-2】 2019年12月8日(日)

7日か8日の、どちらか1日が試験日となります。

【注意】技能1と2の区分は、受験者が集う受験会場にて振り分けられているだけであり、受験者の優劣とかそういうのではありません。

第一種電気工事士技能試験、第二種電気工事士下期技能試験ともに47都道府県に試験地を設け、試験地の約半分で土曜日に実施し、残りの試験地で日曜日に実施します。

一般財団法人 電気技術者試験センターさまより引用

ご自身の受験票を確認して初めてどちらかがわかりますので、必ず受験票を確認しましょう。

下期・第二種電気工事士の技能試験の候補問題

主催の「一般財団法人 電気技術者試験センター」さまより公式に、候補問題というものが公表されています。

候補問題はこちら

» 2019年度第二種電気工事士技能試験候補問題の公表について(PDF)

本番の試験では、この候補問題のうちから、非常に似た問題が出題されます。

よって候補問題を理解することが、合格への最短ルートです。

候補問題の「複線図」が描ければ回路の誤認はグッと減るため、不慣れな方は「複線図マスター」を目指しましょう。ですが複線図がいらないっていう方もいらっしゃるかもしれませんね。その辺の戦略は自己判断でお願いいたします。

候補問題の対策はこちらをどうぞ

下期・第二種電気工事士の技能試験に必要な工具

数回受験された方は大丈夫だと思いますが、今回が初めてかつ工具をあまり持っていない方は、準備が必要です。

主催元が推奨する工具を、引用して紹介します。

技能試験では、電動工具以外の全ての工具を使用することができます。
なお、下記の指定工具は最低限必要と考えられますので、受験者は必ず持参してください。

[ 指定工具 ] ペンチ、ドライバ(プラス、マイナス)、ナイフ、スケール、ウォータポンププライヤ及びリングスリーブ用圧着工具(JIS C 9711:1982・1990・1997適合品)

第二種電気工事士 受験案内より引用

また、補足として、

(a)リングスリーブの圧着は、リングスリーブにJIS C 9711に適合する圧着マークが刻印されることが求められます。リングスリーブ用圧着工具は、JISの「屋内配線用電線接続工具・手動片手式工具・リングスリーブ用」(JIS C 9711:1982・1990・1997)の規格のもの(握り部分の色が黄色のもの)を使用すれば、この圧着マークが刻印されます。○、小、中、大の刻印が明確にでるものを用意してください。なお、上記以外のリングスリーブ用圧着工具(1982年より以前のJIS規格のリングスリーブ用圧着工具を含む。)で圧着し、リングスリーブに圧着マークが刻印されない場合は欠陥の対象となります。

(b)試験中の工具の貸借はできません。

(c)持参する工具の数量に制限はありませんが、作業用机が狭いので、その上に置く工具は、他の受験者に迷惑のかからないようにしてください。

(d)カッターナイフで怪我をされる方がおります。使用は自粛してください。

(e)回路計(テスター)等の計測機器は使用できません。

(f)「保護板」は配付されたもの以外使用できません。

(g)手袋、工具を入れるための腰ベルトは使用できます。

第二種電気工事士 受験案内より引用

上記の通り公表されているため、工具の過不足や、受験中に認められていない行動をしないよう、注意して取り組みましょう。

第二種電気工事士の技能試験に向けた教材・工具の準備

腰道具に手を伸ばす電気工事士

実務で電気工事を行なっている方は、実務で技能を磨き続けられますね。

ですが、そういう方ばかりではないのが、この第二種電気工事士だったりしますね。

  • 工業高校生
  • 転職のため
  • 急に必要になった
  • 何となくとか、趣味で

など、電気工事をなりわいとしていない方も様々な理由で、この資格を受験します。

なので、今は独学で学習できる教材が数々あり、「初心者でも合格できる」可能性がとても高いです。

教材の種類など、ここで解説します。必要に応じて、準備を進めて下さいね。

技能試験の候補問題に関するテキスト(参考書)

技能試験の回路を複線図化したり、使用される電線を用いた施工例の紹介などが、写真付きで丁寧に解説されています。

ひとまず、安いものでも良いので1冊あった方が良いと考えます。



複線図のマスターは初心者は避けて通れない道だと思いますので、まずはテキストをマスターすることを、強くお勧めします。

そのために、テキストは非常に役に立つでしょう。

技能試験の実技に必要な材料

技能試験は、結局は「実技」が全てです。

複線図は、実技の手助けとなるものであり、複線図を描くことが試験ではありません。

なので、手を動かし、実際に施工することで訓練を積み重ねる必要があります。

「実技を持って、制限時間内に決められた条件のもと、施工を完了させる」

これができないと、試験に合格できません。
なので、実際に電線や電気部品を触りつつ、慣れながら腕を磨く必要があります。

手を動かさないと、残念ながら腕は上がりません。早めに、腕を磨きましょう。

電工さんであれば、会社で不要となった電線くずや部品をもらって練習できますが、そうできない人の方が多いのではないでしょうか。

そういう方のために、キットとなった各種材料を購入することができるため、ここで紹介します。

電気部品(ブレーカーやスイッチなど)を持っているという方は、電線のみの購入も可能です。

一発合格!!第一種電気工事士試験練習用 ケーブル2回セット(2019年度版)
一発合格!!シリーズ

少々お高いかもしれませんが、必要投資と割り切り、買い揃え自分で手を動かした方が良いです。

なお、電線は銅なため売ろうと思えば売れるので、不要となったらお近くのスクラップ屋さんに問い合わせてみるのも良いでしょう。

必要工具の準備

電線や部品があっても、工具がなければ施工できませんね。

電工さんや工業学生さんであれば、ご自身の工具をお持ちかもしれません。
ですが、そうではない方は、今すぐ買い揃えましょう。

直前で買おうとすると、なぜか売り切れだったりと辛い思いをするかもしれませんので、早めに買った方が良いですよ。

ホームセンターで買うのも良いですが、ここで紹介するものをまとめて購入するだけでもOKです。
探す手間が省けますので、よろしければご活用ください。

何も考えず、まとめ買いするならこちら

上記はAmazon限定ですが、必要工具が一発で手に入るので便利です。

個別に買うなら、以下の通りです。

ペンチ

電気工事士ではなくても必ず1つは工具箱に入れておきたいペンチです。ペンチに問わず、工具は安物でもとりあえずその場しのぎにはなりますが、良いものを買って、手になじませながら何年も使用する方がおすすめです。メーカーや値段は様々ありますが、手になじむペンチが一番良いペンチです。ちなみに私のおすすめはフジ矢です。ハイパワータイプ等もありますが、電気工事士の試験ではスタンダードタイプで十分でしょう。

ドライバー(プラス・マイナス)

プラス・マイナスどちらも1本は欲しいところです。サイズはプラスで2、マイナスで-6が一般的かと。長さは150を良く使用しておりますが、ご自身の使いやすい長さで買いそろえてください。上の写真のようにボールグリップ型も良いですが、私はスーパークッショングリップを愛用しております。国産ではベッセルが一番良いです。

ナイフ

切れすぎないで切れるナイフが最適です。切れすぎないとは、電線被覆は切れるけれど芯線が傷つかないという意味です。関係のない被服や芯線を欠損させると不合格になるのでご注意を。ナイフは安くても十分です。机の上をコンパクトにするのであれば、折りたたみタイプが適しています。

スケール

電線寸法の計測等で使用します。寸法を測れるものならばコンベックス(巻き尺)タイプでなくてもOKです(直尺など)

使いやすさ、作業スペースの確保といった意味で、私はコンベックスを使用しておりました。

ウォーターポンププライヤー

金属管工事などで使用します。試験問題によっては使わないこともあるかと思いますが、絶対持って行ってくださいね。こちらも基本どのメーカーでも良いと思います。見た目で選ぶのもありです。

圧着工具(リングスリーブ用)

リングスリーブを圧着する工具です。大・中・小・〇すべてが押せるものを1丁持つとよいと考えます。持ち手は必ず黄色いグリップのものを選んでくださいね。

VVFストリッパー(便利!)

こちらは指定工具ではないため、無くても作業はできます。ですが、大変便利なため、時短となるので余裕があれば買ってみてください。こういう便利グッズはよく「こんなの実務では通用しない。邪道だ」と言われるものです。ですが試験は試験と割り切り、使用するのが吉でしょう。 それに実務でも使えないことなんてありませんので安心してください。

通信教育で、確実に成果をモノにする

第二種電気工事士 短期合格特別講座というものがあります。



  • そもそも何をやればいいのかすらわからない
  • まあまあわかるけれど、一人だと合格できるか不安だ
  • 少しでも合格に近づきたい

こんな方には、朗報かもしれません。筆記試験は終わったため、第二種電気工事士  技能コース【技能対策】を受講すればOKですね。

もちろんテキストがついていますし、コースによっては、「工具や材料付き」というのもあるため、通信教育を受講する場合はご自身でそういったものを準備する必要がないのみ良いですね。

なお、この通信教育の教材は、Amazonなどでも購入可能だったりします。

テキストのみはこちら

第二種電気工事士短期合格特別講座 平成31年度 技能(DVD)コース

テキスト+工具はこちら

第二種電気工事士短期合格特別講座 平成31年度 技能(DVD)コース+工具セット
一見すると高くてびっくりするかもですが、電気工事士の資格は一生もので、幸か不幸か「引く手あまた」なため、一生食いっぱぐれることはない資格です。

「電気工事で稼いでみる」という気持ちがあれば、初期投資と割り切り、利用するのも手です。

よろしければ、ご参考にしてみてください。



技能試験に向けて、準備をしよう

  • 回路図と施工姿図を繋げるための知識を身に着ける
  • 実際に施工をする技術を身に着ける
  • 道具、工具を手配する

上記3点を試験日までに遅延なく準備し、合格を目指しましょう。

12月はあっという間にやってきますので、早めの勉強を心がけてくださいね。

まだ時間あるし、もう少し後でいいや…と思っていたら、仕事が立て込み勉強できなくなったということもあり得ます。勉強は計画的に。

本ブログでも電気工事については力を入れて行きます。

記事は随時更新していきますので、宜しければ今後も覗きに来て下さい。