【玉掛け】ワイヤーロープの点検基準に沿った確認方法【点検色】

建設

この記事を書いているのが2019年8月2日です。月が変わったばかりの丁度良いタイミングのため、記事にしたいと思います。

建設業には欠かせない玉掛け作業ですが、使用するワイヤーロープ類の健全性が確保されてこその安全作業です。

必ず、使用前に「使用前点検」を行いましょう。また、使用の有無にかかわらず、現場にあるワイヤーロープは全て月末/月始めの総点検を行なっているかと思います。もし行なっていなかったら。すぐに実施して下さい。そして、必ずその月に合った点検色を明示しましょう。

ここでは、玉掛けで使用するワイヤーロープの点検基準や点検色について、改めて一緒に確認していきましょう。

この記事でわかること

  • 玉掛け用具を点検する理由
  • ワイヤーロープの点検基準
  • 点検色の明示





玉掛け用具を点検する理由

「ワイヤーロープの点検をしよう」と書いておりますが、まずは「なぜ点検をしなくてはいけないのか」を考えてみましょう。玉掛の資格をお持ちの方ならご存知かと思いますが、忘れているかもしれませんね。まずは、法令に則って、その理由を説明します。

法令によるワイヤーロープの点検をする理由

「クレーン等安全規則 第8章 玉掛け」に、以下のように明文化されています。

作業開始前の点検)
第二百二十条 事業者は、クレーン、移動式クレーン又はデリツクの玉掛用具であるワイヤロープ、つりチエーン、繊維ロープ、繊維ベルト又はフツク、シヤツクル、リング等の金具(以下この条において「ワイヤロープ等」という。)を用いて玉掛けの作業を行なうときは、その日の作業を開始する前に当該ワイヤロープ等の異常の有無について点検を行なわなければならない。
2 事業者は、前項の点検を行なつた場合において、異常を認めたときは、直ちに補修しなければならない。

クレーン等安全規則によると、ワイヤーロープは「毎日点検」が必要であることがわかりますね。さらに、「異常を認めたときは補修する」ともあります。正直、現場でワイヤーロープを補修するのは大変だと思いますので、ダメなものは取り除き、新品に交換するのが一般的かと思います。

ワイヤーロープに点検色を明示する理由

点検が正しく行われたかどうか、「点検色」を持って合格とするのが一般的です。点検色なしは、未点検または不良品とみなされても仕方がありません。点検後は、必ず点検色を明示するようにしましょう。





ワイヤーロープの点検基準

それでは、ワイヤーロープの点検基準について解説します。ワイヤーロープは大きく6つの観点から、チェックを行います。

  • 素線の切断
  • 直径の摩耗
  • キンクの発生
  • よりの狂い
  • 腐食の有無
  • 継箇所や末端の不良

さらに細かく解説します。

ワイヤーロープの点検:素線の切断

ワイヤーロープはたくさんの細い線がより合わさって束になっています。使用を続けると、この線が痛む可能性が高まりますこの素線が切れると、ワイヤーの強度が落ちることと同等となり、耐えうる荷重を持ち上げられなくなる可能性があります。なので、素線切れは不良品として廃棄しましょう。

ワイヤーロープの点検:直径の摩耗

ワイヤーロープが擦れたり、押し潰されたりするとワイヤーロープの一部が変形・摩耗します。ワイヤーが変形・摩耗すると、新品時と比較してワイヤーの強度が落ちることになります。特に摩耗は、1段階細いワイヤーをしようしているのと同じことですからね。ワイヤー径が細くなった場合も不良品として廃棄しましょう。

ワイヤーロープの点検:キンクの発生

ワイヤーロープに折れ曲がるような過度な力をかけてしまうと、キンクと呼ばれる状態になってしまいます。

上の画像のような状態がキンクです。見た目からして、このように折れ曲がったものはやばいとおわかりいただけるかと。すぐに廃棄しましょう。

ワイヤーロープの点検:よりの狂い

ワイヤーのよりが戻るような方向に、過度な力がかかると緩んでしまったりする可能性があります。このような状態もやばいため、すぐに廃棄しましょう。

ワイヤーロープの点検:腐敗の有無

ワイヤーロープも金属であるため、風雨にさらされ、雑に扱うと錆びます。たまに(頻繁に?)真っ茶色になったワイヤーを使用する業者も見ますが…見た目の印象がとてもよろしくないですね。あまり使わない方がいいかもしれません。

ワイヤーロープの点検:継箇所や末端の不良

ワイヤーのアイ加工の場所などを確認しましょう。ヒビが入っていたり、潰れていたりしていたらアウトです。交換しましょう。

ワイヤーロープの点検色の明示

ワイヤーロープの点検をしたあとは、点検色の明示をしよう

点検色については、各現場のルールに従い実施しましょう。点検色明示の失念は、厳しい元請現場では作業停止となる可能性もあります。注意しましょう。

元請側は、作業員全員が点検色がわかルよう明示の工夫が必要です。標識類などにより、現場に掲示しましょう。

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このような標識を用いて、掲示板などに明示すると良いですね。

ワイヤーロープの点検は簡単なことですが重要なことです。点検の本質は、玉掛け作業による事故防止です。その観点から、決して疎かにせずしっかりと点検するようお願い致します。