Shoji

【悲報?】終身雇用が難しいという話題について【朗報?】

働き方

記事タイトルにも書きました「終身雇用」というワード。

このワードを聞いたことがない方は、働いている方であればいらっしゃらないと思います。

2019年5月、このワードがTwitterでトレンド入りするなど、多くの方々が関心を持っていることは間違いありません。「終身雇用」がどうしてここまで世間を賑わしているのか、私自身も考えてみる必要があると思い立ち、今回のブログではこの記事内容を取り上げることにしました。

大企業社長自ら、「終身雇用が難しい」との見解を発表

発端となったニュースがこちら

同様の記事はググると沢山出てくるのですが、まずは概要をお知らせする都合、日経ビジネスさまの記事をご紹介させて頂きます。

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/051400346/

記事を読みますと、

「雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないと、なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」

(日経ビジネス様より引用)

とのお言葉を、確かにトヨタ社長、豊田章男氏はおっしゃったようです。

まずは記事全文を読もう

記事というのは内容を読ませるために、記事タイトルにインパクトを持たせるものが多いというのが私の見解で、本件もそのようなニュアンスの記事やツイート、ブログが多い気がします。ですが、発言の意図を読み解くには少なくとも記事全文を読む必要があります。それでは上記リンク記事の内容をかいつまんでみましょう。

 

豊田社長は「今の日本をみていると、雇用をずっと続けている企業へのインセンティブがあまりない」と指摘した。経団連の中西宏明会長も「企業からみると(従業員を)一生雇い続ける保証書を持っているわけではない」と話し、雇用慣行の見直しを唱えている。

(日経ビジネス様より引用)

 

まずはここまでで一区切りです。豊田社長の仰る「企業へのインセンティブ」とはどのようなことを指すのでしょうか。インセンティブというワード自体は、英単語のincentiveの通り、「刺激」「動機」という意味で良いでしょう。ということは、簡単に言うと「企業側が、従業員の雇用を継続していくというメリット(良いと思える刺激・動機)を感じられない」ということと同義かと考えます。雇用側には何とも辛いものです。ですが、企業の思想としてはあたり前の発想なのです。

なぜなら、「報酬を渡すから、企業に利益をもたらせ」という約束のもと、雇用主と雇用者は契約を結ぶからです。言いたいことは色々あると思いますが、まずはこの原理をちょっと覚えていてください。記憶したら、記事の次の段落を読んでみましょう。

 

終身雇用は年功序列と並び、日本企業における特徴的な雇用制度とされる。また、懲戒解雇に該当するような理由がない限り、日本では解雇することが難しい。「新卒で採用された会社に定年になるまで働き続ける」という働き方は徐々に変わってきてはいるが、今もなお、日本の人材の流動性は諸外国と比べて緩やかだ。

(日経ビジネス様より引用)

ここでついに終身雇用というワードが出てきました。

まず先に事実を述べますが、「終身雇用」というワードは法律で定められているものではありません。

ですが、雇用形態には「期間の定めのない労働契約」と呼ばれる契約は確かにあります。一般的に正社員と呼ばれ、5年とか10年とか、定年を除いて雇用期間を明確に設けていないタイプの雇用がそのようなものとなります。この形態を終身雇用と世間は呼ぶのです。

さらに、日本の雇用システムは現在も過去の影響を受けており、

  • ずっと昔の時代には職人の確保のため、大企業や官営工場が足止め策として定期昇給制度や退職金制度を導入し、年功序列を重視する雇用制度を築いた。(※しかしこの時期の終身雇用制は、あくまで雇用者の善意にもとづく解雇権の留保であり、明文化された制度としてあったわけではないとされる。)
  • 日本の高度経済成長期には、特に大企業は労働力不足を回避するため、長期雇用の習慣が一般化した。加えて、労働組合の団結などにより、雇用主側の解雇権行使に事実上制限されるようになった。

こういった背景から、期限の定めない労働契約=終身雇用という幻想フィルターがかかってしまったのだと考えます。

※ちなみに解雇権については、現代は明文化されています。念のため記します。

解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。(労働契約法第16条)

 

さらに記事は続きますが、長くなる&話の流れ的にキリがいいので、ここでは一度締めます。

※重要な話が出てきますので、ぜひ全部読んでみてください。

企業側のインセンティブとは?

先程の内容を踏まえ、「企業側へのインセンティブ」が何を表しているかを考察します。

まず企業側の正直な目的としては、「報酬を渡すから、企業に利益をもたらせ」という点です。それが達成できている間は、終身雇用について言及する必要はないのではないでしょうか?利益があればあるほど刺激的でシビレますからね。つまりは、利益が確保できにくい状況が続いていると簡単に推測できます。その理由としては、

  • 利益そのものが見込めなくなり、現状を維持することができなくなってきた
  • 年功序列、新卒確保のために上がり続ける雇用者の賃金コストが大きい
  • 雇用者確保のための賃金、福利厚生等の待遇にかかるコストが大きい

などが推測されます。ここであえて雇用者側にかかるコストを例として出しました。端的にまとめると、企業の利益が減っていく中、そういうコストを今までのように捻出できないということだと考えます。

なぜなら、続く記事内容には書いてありますが、

  • グローバル化と急速な技術革新により、日本的雇用の前提は崩れ始めている。
  • 豊田社長いわく「100年に1度の大変革期」

という「現実」が目の前にあるからです。技術革新については「AIが仕事を奪う」という未来はもう確定しているものだと考えます。それに加え、グローバル化により「人ができる仕事」の椅子取りゲームが、この国内ですら日本人と世界中の優秀な者の間ですでに始まっています。意欲があり、優秀な働き手は世界にものすごくたくさんいます。日本人のほうが遊んでバカになっているという意見すらあります。雇用主としてみたら、同じ報酬を支払うなら「優秀で利益をたくさんもってきてくれる人」を雇いたくなるのは当然です。

新卒採用に関してはまだ待遇の良さが残っていますが、中途採用や海外からの労働者流入も年々着実に増加しています。

海外からの労働者に関して言えば、例えば車業界とは異なりますがショッピングモール等にいけば、名札に日本言以外の文字や、ひと目見たら海外からの労働者だとわかる名前を付けている方が多く目立ちます。我々の身近にあるショッピングモールでさえ、もう日本人の仕事の椅子はなくなってきています。

そして、そんな椅子取りゲームを行いようやく手に入れた雇用の報酬の大半は、雀の涙みたいな賃金です。年齢別でもなんでも、平均年収(中央値も)というものを調べてみてください。泣けてきます。

ここまでチェックしていただいたら、日本企業による、日本人のための、日本式終身雇用が難しいと答えてしまうのは当然の結果だと考えます。

 

日本を憂うということ

雇用制度が守れないニュアンスのこの話題が出た直後、Twitterでは批判的な声がたくさんあふれているのを確認しました。しかし、豊田社長は「現実から見える事実」を述べただけで、何ら間違っていないと私は考えます。Twitterでも、「今更」「遅い」などとっくに感じている人も多かったです。

さて、ここでこちらの記事をぜひ読んでみてください。

https://response.jp/article/2019/05/14/322269.html

 

記事冒頭の豊田社長の言葉です。

「日本での生産が減ると雇用も守れなくなる。令和をそのような時代にしたくないので日本を強くできるよう頑張っていきたい」

(Response様より引用)

豊田社長は現実を受け止め、それでも企業を、雇用を守る決意を言葉にしていらっしゃいました。それは決して軽い気持ちで言ったものではないと私は信じています。豊田社長の発言は「終身雇用が難しい」ばかり取り上げられますが、私個人としてはこっちを取り上げてほしいものです。

日本を憂い、行動する人・意見具申する人は多数いらっしゃると思います。私はそういう方こそ政治家となり、この国を変えてくれれば…と思っていますが、本当に賢い人は政治家なんてならないでしょう。そこが残念です。

政治家が平成の30年間ずっと何かをやっていたようですがこの体たらく、どういうことなんでしょうとつくづく思います。終身雇用の幻想は企業だけでは保てません。国と企業の足並みを揃えることができず、雇用者の住みやすい国づくりが失敗した結果でしかないと考えます。ここに至るプロセスはもはや論じるだけ無駄です。事実を受け止め、どうするか行動に移さなくてはなりません。

企業は、国は、どのように国民を導くのか、今、かなり重要な場面であると考えています。

そして、我々はどうすればいいのか、自分自身で考える必要があります。

今この瞬間が人生の分岐点といっても過言ではない

終身雇用が難しいは、悲報

今回の話題で、「企業の後ろ盾がなくなり、国がどうなるかわからず、生活は苦しくなるばかり…将来が不安しかない…」と感じてしまった方、気持ちはわかります。でも、まだ悲観しないでください。ですが、どうしても悲観・不満・批判の気持ちしかわかないという方もいらっしゃると思います。その方には、残念ながら私からお伝えできることは何もないです。

ですが、今回の報道を機に、企業が変わるなら自分も変わろうという意志を少しでもお持ちの方は、もう少しこの記事をどうか読んでください。

終身雇用が難しいは、朗報

雇用のグローバル化、技術革新のトレンドはもはや変えられないものとなるでしょう。裏を返せば、そこにビジネスチャンスがあるのです。仕事の「業種」というものは変化します。今の時代、馬車を操ったり人力車を動かしたりする人はほぼいないでしょう。時代の流れとともに古い仕事がなくなり、新しい仕事が現れるのは当然のことです。タクシー業界もUberが導入されるとどうなるかわかりません。次々と、新しい業界が旧業界の脅威となっています。

そして我々がいきなり新しい業種になんて転職できないと考えてしまうのも気持ちはわかります。私も転職を推奨するものではございません。ですが、新しい技術や産業に目を向け、知識を吸収し続けることが必須であると考えています。知識見分を広め、自分を成長させるステージが、目の前には広がっています。これはチャンス以外の何物でもありません。

最初は簡単なことで全然いいと思っています。できることからはじめ、だんだんと大きなもの・課題を考える力を身に着ければよいと考えます。

そこで得たものを、ご自身の現在持っているスキルと掛け合わせることができれば、業務改善・効率化につながり今の会社がより良くなるかもしれない。

もしかしたら、新しい分野が好きになりすぎて転職するかもしれない。

起こした行動で、自分を変えるチャンスがそこにあります。

 

ですが、何もしないと、チャンスも何もありません。

あなたはどっち?

1日ひとつでも、新しいものに挑戦する。それは時に辛かったり面倒だったり、決して楽なことばかりではないでしょう。仕事から帰ってから寝るまでの間、酒を飲み、テレビや漫画、映画をずっと見ているという生活ともおさらばする必要があります。

1日ひとつが、1年365日で、それが2年、3年続けばどれだけ何かをできるようになるでしょうか。

継続は力なりです。何もしなかった人との差はものすごいものになります。これは絶対保障します。

 

そして終身雇用は間違いなく終わります。

その時、再び不満や批判ばかり述べるのか。

それとも、そんなことしている間もなく行動しているのか。

どちらを選択するにせよ、決めるのは自分自身です。

 

今がその分岐点です。決断しましょう。

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