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1級管工事施工管理技士の施工経験記述対策【合格するためのヒント多数】

施工管理

1級管工事施工管理技士の実地試験を受験する人「施工経験記述の書き方が自信ない。試験までに仕上がるか不安だなぁ」

上記のようなお悩みの方に、1級管工事施工管理技士の実地試験対策として、施工経験記述問題のヒントを記載します。

【注意】この記事と全く同じものを記載するのは推奨しませんし、それで不合格となっても責任は取れません。「答え」ではなく、あくまで「ヒント」ですので、ご自身の経験と照らしつつ、部分的に参考にしつつ、オリジナルの文章を書き上げてくださいね。

本記事の内容

  • 1級管工事施工管理技士の施工経験記述問題の概要
  • 1級管工事施工管理技士の施工経験記述問題のヒント

1級管工事施工管理技士の施工経験記述問題の概要

メモ帳にビルを描いている状況

施工経験記述問題は、大きく2つに分かれます。

  • 工事名などの、工事概要の記載
  • ご自身の施工経験に基づく作文問題

それぞれ、内容を確認してみましょう。

工事概要の記載

施工経験記述の作文の前に、以下のような工事概要についても記載が必要です。

  • 工事名
  • 工事場所
  • 設備工事概要
  • 現場での施工管理上のあなたの立場又は役割

【工事名】や【工事場所】については、注文書や工事仕様書、図面などから正式名称を覚えておくことが重要です。

【設備工事概要】については、設備の工事種目(ボイラ、空気調和機など:kWなど性能も書ければなお良し)、規模等、建物の構造、階数、延べ面積などを記載します。こちらも工事の仕様書などからしっかりと洗い出しを行っておきましょう。

【現場での施工管理上の立場】については、受験の手引きを確認すると、「現場代理人、主任技術者、施工監督、工事主任、工事監理者(設計監理業務を一括で受注している場合は、その業務のうち、工事監理業務期間のみ認められます)、施工管理係、工事係、配管工等」と記載されてありますので、一番適したものをご選択のうえ記載して下さい。

施工経験記述(作文)について

詳細は、より具体的に、後述します。

なお、過去の出題傾向については、以下の通りです。

  • 「工程管理」と「総合的な試運転調整または完成に伴う自主検査」
    (平成30年・2018年)
  • 「安全管理」と「材料・機器の現場受入検査」
    (平成29年・2017年)
  • 「安全管理」と「総合的な試運転調整または完成に伴う自主検査」
    (平成28年・2016年)
  • 「工程管理」と「材料・機器の現場受入検査」
    (平成27年・2015年)
  • 「工程管理」と「総合的な試運転調整または完成に伴う自主検査」
    (平成26年・2014年)
  • 「工程管理」と「材料・機器の現場受入検査」
    (平成25年・2013年)
  • 「工程管理」と「安全管理」
    (平成24年・2012年)
  • 「工程管理」と「総合的な試運転調整または完成に伴う自主検査」
    (平成23年・2011年)
  • 「工程管理」と「材料・機器の現場受入検査」
    (平成22年・2010年)
  • 「安全管理」と「材料・機器の現場受入検査」
    (平成21年・2009年)

傾向をいくら見ても「今年出題される問題」は確定できませんが、少なくともここに書かれてある内容については、記載できるようにしておくべきでしょう。

ということで、次項から上記の項目について、深追いしていきたいと思います。

実地試験対策の他記事について

以下にもまとめておりますので、合わせてご確認ください。

1級管工事施工管理技士の施工経験記述問題のヒント

配管設備

先刻の「過去問内容」から重複分を消し、項目を見やすくしたものが下記となります。

  • 工程管理
  • 安全管理
  • 総合的な試運転調整
  • 完成に伴う自主検査
  • 材料・機器の現場受入検査

過去問約10年分のリストを見ると心が折れそうですが、こうして整理してみるとなんだかできそうな気がしてきませんか?

それぞれ、具体的な内容を想定してみましょう。

工程管理

工程管理の重要なポイントは、適正な人員・資材・工法の選定により「工程を遅らせない」ことの一択です。

ただし、客先都合などにより、工程が遅れることも時にはあるでしょう。そのような場合は、工程が破綻しないようにどのような対策を行ったかを書ければOKでしょう。

つまり、「工程を極力遅らせ図、破綻させない」ことを留意し、何をしてきたかを書ければOKです。

ケース1:他班工事と同一現場となる場合

  • 【重要と考える点】当社作業範囲と他班作業範囲が共通する部分があり、双方の進捗を考慮しないと作業エリアが確保できないため、お互いに迷惑がかかるような作業が発生した。
  • 【対策措置】作業着手前に双方監督員同士で協議のうえ、工程調整を行った。また、その通り作業が進んでいることを毎日確認した。毎日の工程進捗管理を密に取り合い、当社および相手作業班共に予定工期を遅延することなく完了できた。

ケース2:納品遅延による工程見直しの場合

  • 【重要と考える点】搬入予定の機械の製作に遅延が生じたため、変更後の納期を確認すると共に工程を見直す必要があると考えた。
  • 【対策措置】変更納期から工程を再度組み立て直した。作業全体が後ろにずれ込むが、作業員数を2名追加すれば、最終引き渡し日に間に合うとの判断により、その方針で運営を行うこととした。結果として、遅延なく引き渡しができた。

このような感じで「工程の遅れを解消」「工程の破綻を防止」というような内容がつたわればOKですね。

安全管理

安全管理の重要なポイントは、施工管理員を始め作業員が無事故無災害で現場を仕上げるために、何をしてきたかということです。

ケース1:ピット内などの酸欠リスクのある作業環境

  • 【重要と考える点】地下ピットに常時入り込む必要があるため、酸欠による事故発生のないよう、酸素濃度計を使用する必要があると考えた。
  • 【対策措置】酸素欠乏作業主任者を選任し、安全教育、監視を行わせた。また、作業開始前、作業中は必ず換気(給気と排気)を行いガス検知器(酸素濃度・硫化水素濃度測可能)で酸素:18%以上、硫化水素:10ppm以下であることを常時確認した。さらに、測定記録は記録紙に書き残し、保管した。

ケース2:高所施工時の管理

  • 【重要と考える点】高所作業の発生があるが、脚立やはしご、安全帯の使用方法について改めて教育を行い、安全作業をじゅんしてもらう必要があると考えた。
  • 【対策措置】使用する物については「使用前点検」を実施し、合格したもののみ使用することとした。安全帯については点検後の「点検色」を明示し、現場作業を開始するルールとした。脚立は天板に立つことを禁止とした。以上の現場ルールが守られていることを毎日の現場巡視にて確認し、巡視記録として書類を作成し保管した。

安全対策は比較的書きやすい部類だと思いますので、まずはここを確実に書けるように慣れて行くと良いでしょう。

総合的な試運転調整

総合的な試運転調整の重要なポイントは、施工後のシステム全体が問題なく動作することなどが挙げられます。品質管理の一部としてとらえて差し支えないでしょう。

ケース1:配管工事の健全性の確認

  • 【重要と考える点】近隣住民への騒音配慮のため、屋上設置のファンの騒音値が設計条件を満足しているかを確認することが特に重要と考えた。
  • 【対策措置】運転騒音値がメーカーの試験成績値どおりであることを計測確認した。また、敷地境界で騒音測定を実施し、基準値以下であることを確認するとともに、騒音測定記録を試験記録として提出した。

ケース2:機器誤操作の防止について

  • 【重要と考える点】保守員が常駐しない施設のため、給水設備(高置タンク方式)の液面制御運転の調整を特に重要と考えた。
  • 【対策措置】試運転調整計画書を作成し、電気業者と試運転項目・手順等を打合せ確認した。水位変動による満減水警報が正常に作動するか電極棒の擬似信号で確認するとともに、最後に試運転調整の結果を報告書にまとめた。

このような感じで試運転調整の範囲で「品質を損なうことのない対策・工夫」について書くとOKです。

完成に伴う自主検査

完成に伴う自主検査の重要なポイントは、発注者による最終確認(完成検査)の前に行う検査として品質・技術仕様が満足されていること・不良品が取り除かれていることを確認することです。

ケース1:完成検査に準ずる自主検査

  • 【重要と考える点】完成検査内容や完成図書として提出する内容を改めて確認し、全ての項目が満足されていることが重要であると考えた。
  • 【対策措置】施工箇所の見直しを行いつつ、検査時に不良と判断した箇所の修正を実施した。必要記録も全数揃え、いかなる確認事項にも対応できるよう、これまでの記録を整理した。また、自主検査の記録も書面に残し、発注者に提出した。

上記のような内容で、「万全を期した状態で自主検査に臨んだ」内容をかければOKです。

材料・機器の現場受入検査

材料・機器の現場受入検査の重要なポイントは、これから使用しようとしているものについて、納品書を基に素材や形状、寸法などの仕様が満足していることや損傷のないことを確認することが重要です。

ケース1:材料仕分けに関する確認事項

  • 【重要と考える点】1階から5階まで使用する管材料を適正に配布する必要があったが、施工現場到着後、管材が破損していなこと、各階の管種が混同され間違っていないことを確認することが大事だと考えた。
  • 【対策措置】各階で使用する材料表を作成し、1階で全数受け取り後、材料表を照合して各階の材料毎に仕分けを行なった。各階の材料混同がないよう、階数の明示を行いつつ、誤認のないよう材料配布を行なった。

ケース2:機器運搬に関する確認事項

  • 【重要と考える点】機械が使えず、人力運搬するしかない狭所を通り、設備の一部を運搬する必要があった。機器に損傷のないよう、所定位置に運搬することが重要と考えた。
  • 【対策措置】作業員数を最大限手配するとともに、監視員を配置し、周囲の壁などと機械が接触しないよう配慮を行なった。また、監視員が全体を見渡し、危険と思われる作業や機器にとって無理のかかるような運搬を見かけたときは、直ちにストップできる体制を構築した。

上記のような内容で、「材料が破損なく正しく使用できていること」がわかるよう書ければOKです。

以上を参考に、ご自身の施工経験記述のヒントとなれば幸いです。

1級管工事施工管理技士 実地試験の対策品について

参考図書

実地試験の参考図書がございますので、まだ持っていない方は、早めに入手しましょう。


通信教育

必修問題の施工体験記述については、どうしても文章の得意・不得意が影響してしまいます。書くことに自信がない方は、通信講座を使用するのも一つの手です。
少ない時間の中、最大に効率を上げるには、やはりノウハウを知ったものの下で学ぶことかと考えます。

参考に、このようなサイトがありますので、紹介いたします。

» 独学サポート事務局


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1級管工事施工管理技士 実地試験はあっという間にやってきます。

2019年12月の試験日は、あっという間にやってきます。まだ勉強時間があると思ってさぼっていると、後で痛い目に合うかもしれません。

できることを、できるうちから、早めに着手していきましょう。

実地試験、合格することを願っています。