Shoji

電気工事士の資格でできることと、資格がなくてもできる電気工事の範囲について

資格 電気工事士

皆様お疲れ様です。

 

先日、第二種電気工事士の資格日程について記事にいたしました。

https://jijitanblog.com/certificate/certificate-electric-construction2-2019/

 


前期日程を受験される方は、既に筆記試験の最終調整・仕上げに入っていることかと存じます。もうひと頑張りです。体調管理も含め、最高のコンディションで臨めるよう影ながら応援させていただきます。

その方々を応援しつつ、今回の記事では、これから受験しようと考えている人や電気工事士の資格に興味をお持ちの方に、記事タイトルの通り「電気工事士の資格でできることは?」についてお話したいと思います。

 

 

まずは、電気工事士のイメージを教えてください

皆様は、電気工事士という単語からどのようなものを連想するでしょうか。何でもよいので想像してみてください。

 

恐らく皆様は、このようなイメージを持たれたかと思います。

 

  • 建物の中で照明回路や動力回路の電線を取り扱う仕事
  • 電柱や鉄塔に登って電線を取り扱う仕事
  • 通信設備を取り扱う仕事

 

どれも「電気工事士のイメージ」としては間違いではないです。そして、どれも立派な仕事だと私は考えますし、なくてはならない仕事だと考えています。

私は監督者の立場で実際にこのような仕事をされている方を間近で見ておりますが、その技術力には本当に頭が上がりません。電気工事士の皆様のおかげで、我々の生活は成り立っているのですから。

電気工事士の方には、胸を張って誇りを持って仕事を継続して頂きたいです。

資格上の電気工事士ができること

電気工事士の資格が必要のない職種がある?

先程例として挙げた「電気工事士のイメージ」ですが、実は電気工事士の資格がなくてもできる仕事も混ざっています。

電気工事士のイメージが多岐にわたるため、仕方のないことかと考えています。

ですが裏を返せば、資格を必要としない電気工事に従事したいと考えている方はチャンスです。資格がなくても、採用される可能性があります。笑

いずれにせよ、「資格上の電気工事士の定義」を確認する必要がありますね。

それでは、これからそれが何かを確認してみましょう。

 

電気工事士の資格の定義

いきなり法律の話となりますが、電気工事士法というものをご存知でしょうか?この法律において、「資格上の電気工事士」の定義がされております。

 

(第二条四項)この法律において「電気工事士」とは、次条第一項に規定する第一種電気工事士及び同条第二項に規定する第二種電気工事士をいう。

 

(第三条一項)第一種電気工事士免状の交付を受けている者(以下「第一種電気工事士」という。)でなければ、自家用電気工作物に係る電気工事(第三項に規定する電気工事を除く。第四項において同じ。)の作業(自家用電気工作物の保安上支障がないと認められる作業であつて、経済産業省令で定めるものを除く。)に従事してはならない。
(第三条二項)第一種電気工事士又は第二種電気工事士免状の交付を受けている者(以下「第二種電気工事士」という。)でなければ、一般用電気工作物に係る電気工事の作業(一般用電気工作物の保安上支障がないと認められる作業であつて、経済産業省令で定めるものを除く。以下同じ。)に従事してはならない。
※以下略
(電気工事士法より引用)

 

ここで電気工事士法を深く解説すると長文になりすぎるため割愛しますが、その中に「一般用電気工作物」というものが定義されています。少々難しいですが、ここで確認してみましょう。

 

一般用電気工作物は、600V以下の電圧で受電し、受電のため以外に構外にわたって電線路を有しないもの、または構内に設置する小出力発電設備で、発電された電気を600V以下の電圧で他の者の構内において受電する場合、そのため以外に構外にわたって電線路を有しないものと定義される。一般用電気工作物は、電気工作物の分類上、電圧が低く安全性が比較的高い電気設備が含まれている。

 

この「一般用電気工作物」を取り扱うために必要な資格が、電気工事士となります。簡単に言うと、一般家庭、規模の小さな商店等の屋内配線作業が密接に関連します。このような場所で働く電気工事士をイメージし、目指している方にとっては必須の資格となります。

 

さらに第一種電気工事士は自家用電気工作物の取り扱いも可能となります。発電所や工場、大きなビル等が含まれます。厳密には数字の定義があるのですが、今回の趣旨とは異なるため割愛します。

 

資格上の電気工事士の定義およびできることは以上となります。勘の良い方ならばもうお分かりかと思いますが、先にお話しした電気工事士のイメージ例で挙げたもののうち、電気工事士の資格がなくてもOKなものがわかりましたよね?事項でまとめますね。

電気工事士の資格がなくても従事できる電気工事

まずはおさらいです。

 

第二種電気工事士の資格でできること

一般用電気工作物を取り扱う電気工事



第一種電気工事士の資格でできること

一般用電気工作物を取り扱う電気工事
自家用電気工作物を取り扱う電気工事(最大電力500kW未満)

※なお、「一般電気工作物の定義」については、前項の青色チェックボックスを参照ください。

 

以上を踏まえ、電気工事士の資格がなくても従事できる電気工事は

事業用電気工作物に該当するものを取り扱う電気工事(電力会社に相当する設備類:発電・送電・配電・変電)

となります。事業用電気工作物とは、簡単に言うと電力会社さまが所有している設備類のことだと考えてください。この業界では、電気工事士が無くても一応は電気工事が可能です。

実際のところ、強電系の会社は電気屋といいつつ、機械工や鳶のようなもののウエイトも大きく、「何でも屋」に近いところがあります。ですが、電力会社と長く信頼関係を築けている会社ならば安定もしており、職場選びの選択肢の一つとして候補に入れてもいいかもしれません。

どんな電気工事でも、第二種電気工事士は修得したい

先程電気工事士の資格がなくても従事できる電気工事を紹介しましたが、実際は資格は持っていた方が良いです…笑

 

これは国家資格を持って同業他者と差をつけるという点もありますが、強電でも弱電でも、電気の知識は共通して流用できる点が多く、その知識や技術が役に立つシーンが多々あるからです。

資格を修得するために得た電気回路の初歩知識や、工具の取り扱い等は一通り慣れておくことが必要です。第二種電気工事士の試験は、その絶好の機会だと考えます。

 

このページに来ていただいている方はいずれは受験されるのかなと考えておりますが、ぜひとも早いうちから挑戦を始めてみてください。

最短最速で資格合格を目指すのであれば、第二種電気工事士  技能コース【技能対策】もおすすめです。

 

 

ちなみに、第二種を修得できるレベルがあれば第一種も十分に合格できます。技能試験も第二種と比べてそんなに難しくないと思います。第一種の資格は時間があるため、今から勉強すれば合格率も高まります。

 

 

少しずつ、着々とレベルアップして、自分自身を高めて行きましょう!