【技能試験】第一種電気工事士の候補問題No.2の解説【複線図・施工完成形】

第一種電気工事士の技能試験を受験する人「第一種電気工事士の技能試験は諦めたつもりだったけれど、リラックスしたらやる気が出てきた。とりあえず風呂上がりにでも情報を仕入れてみるか。」
上記のような方のために、第一種電気工事士の技能試験に合格するため、
- 候補問題の確認
- 過去問に準じた施工条件による問題例
- 上記の複線図
- 施工の注意点
- 施工の概念図
- 施工の完成形
上記の内容を解説・公開します。ぜひ学習にお役立て下さい。
ここでは、第一種電気工事士の技能試験のうち、候補問題および過去の技能試験のNo.2の複線図を描いてみます。
- なお、解説者のショウジ(@jijitan85)は、第一種電気工事士を取得済みであり、実務でも電気に深く携わっています。電気工事士の試験回路についても熟知しています。
それでは早速、挑戦してみましょう!
第一種電気工事士の技能試験のうち候補問題No.2の複線図から施工完成形までの考え方
まずはじめに、候補問題No.2を確認します。
候補問題は上の図の通り、通常は単線(部品と部品の間は1本の線で結線されている)で示されています。
技能試験の試験問題No.2と施工条件
直近の令和元年上期に行われた技能試験を想定し、回路に様々な条件を与えてみます。
施工条件2より、変圧器代用の端子台は以下の通り使用するよう指定されています。
また、施工条件3より、自動点滅器代用の端子台は以下の通り使用するよう指定されています。
また、施工条件4より、ランプレセプタクルの回路は、以下の通り施工します。
以上の条件にて、複線図を考えてみましょう。
【注意】施工条件は必ず確認しましょう。どんなに見た目が美しく施工し終えたとしても、条件に反した施工をしていたら、不合格となります。また、実際の試験では過去問などとは施工条件が異なる可能性もあり得るため、必ず目を通して下さい。
技能試験の試験問題No.2の複線図
まずは結論からということで、複線図は以下の通りです。
複線図のうち、水色の電線は「色指定なし(何色を使用してもOK)」という意図です。
以下に、注意点をまとめます。
試験問題No.2の複線図の注意点
200V回路の電源線について
- 端子台の使用条件から、
200Vはu-vで結線します。
(電線色指定がないため、u、v共にが黒・白どちらでも問題なし)
100V回路の電源線について
- 施工条件5-②から、
接地側電線は白線とする
ため、変圧器の端子台にはu(黒)-o(白)と接続します。v(黒)-o(白)でもOKです。 - 施工条件5-③から、
変圧器二次側から点滅器「イ」、自動点滅器及び他の負荷(1φ2W 100V)に至る非接地側電線は全て黒色
とします。
配電用遮断器(ブレーカー)の使用について
- 施工条件5-④から、ブレーカーのN側に白色の電線を使用します。必然的に、L側が黒色の電線となります。
「イ」の回路について
- 「イ」の回路では。ランプレセプタクルのオンオフを操作します。3路スイッチでは、ランプレセプタクルに自動点滅器を介するかどうかを切り替えるます。
- 自動点滅器の回路を見ると、ランプレセプタクルの白色線と並行になっているのは端子台の2番とわかります。また、先述した施工条件5-③から、端子台の1版は黒線とわかります。つまり、端子台の3番は赤線となります。
- 3路スイッチの電線は図の通り電線色指定がありません。
接地線について
- 変圧器はoの端子に5.5sqを接続します。
その他注意点
- 施工条件7の通り、
ジョイントボックス(アウトレットボックス)は打ち抜き済みの穴のみを使用しましょう。
- 電線の接続には、リングスリーブと差込型コネクタの2種類が用意されています。使用区分に注意しましょう。
参考:リングスリーブの選定方法
これらを守り、正しい複線図と施工条件に沿った構成の基礎知識を学びましょう。
施工条件と複線図をよく比較し、お互いが自分の中でリンクできるまで、よく学習を深めて下さいね。
第一種電気工事士の技能試験のうち候補問題No.2の概念図・施工完成形の確認
先ほどの複線図を、実際の施工に落とし込むと以下の通りになります。
試験問題(候補問題)No.2の概念図
以下の通りとなります。
試験問題(候補問題)No.2の施工完成形
以下の通りとなります。
その他の第一種電気工事士 候補問題・試験問題の複線図について
第一種電気工事士の技能試験の対策【候補問題の完成姿図の全問解説】
第一種電気工事士の技能試験の対策として、複線図・概念図・施工の完成形写真をご確認いただけます。No.1から10まで全問解説しておりますので、一気にご確認いただくことも可能です。頭脳もそうですが、実技も手を動かさないと身につきません。直近の令和元年の試験日までは長いようで短いため、早めに勉強や対策を進めて下さいね。
【参考】第一種電気工事士の技能試験に向けての準備
候補問題(技能試験問題)の解説については以上となりますが、試験の参考書や必要な工具、通信教育について、これよりお知らせします。
必要に応じて、準備や導入をご検討ください。
第一種電気工事士 技能試験の参考書について
持っていない方は、1冊は目を通しておいた方が良いでしょう。
複線図についてというよりは、施工について(電線の切り方、ランプレセプタクルの施工方法など)のヒントが豊富なものが良いでしょう。
第一種電気工事士 工具・材料について
下記の記事を参考にしてみてください。商品リンクも沢山ございます。
【第一種・第二種共通】電気工事士の技能試験に必要な工具・材料の紹介
電気工事士の技能試験に必要な工具を揃えていますか?特に「指定工具」は必須です。まだの方は本記事を参考に、買い揃えましょう。工具がないと試験を満足に施工できないため、必ず確認してくださいね。また、工具だけではなく、電線材料を買って手を動かすことも重要です。電線の購入は投資と割り切り、腕前を磨きましょう。
第一種電気工事士の通信教育で、確実に成果をモノにする
【第一種電気工事士 短期合格特別講座】
というものがあります。。
- 仕事が忙しく、短期集中で一気に学びたい
- 一人だとわからないことを調べるのが大変なので、誰かに教えてもらいたい
- 少しでも合格に近づきたい
もちろんテキストがついていますし、コースによっては、「工具や材料付き」というのもあるため、通信教育を受講する場合はご自身でそういったものを準備する必要がないのみ良いですね。
「電気工事で稼いでみる」という気持ちがあれば、初期投資と割り切り、利用するのも手です。
よろしければ、ご参考にしてみてください。
第一種電気工事士の技能試験に向けて、準備をしよう
- 回路図と施工完成形を結びつける
- 実際に手を動かし、施工をする技術を身に着ける
- 道具、工具を手配する
上記3点を試験日までに遅延なく準備し、合格を目指しましょう。
試験日はあっという間にやってきますので、早めの勉強を心がけてくださいね。