建設業法で定められた施工体制台帳の作成条件【工事金額・公共工事】

法令

以前、当ブログでも取り上げた「施工体制台帳」に関する内容について、より深く知るために記事にしました。

ちなみに前回の記事における施工体制台帳の記事はこちらとなります。

施工体制台帳の様式が2019年4月1日に変更となった件です。施工体制台帳とは何だ?という方も、上記記事をご参照ください。

ちなみに、変更となった理由である、「特定技能」についても書いておりますので、宜しければ併せてご確認ください。

さて、ここから本題ですが、「施工体制台帳」と建設業法における関係をここで解説します。

本記事の内容

  • 建設業と施工体制台帳についてまとめる理由
  • そもそも、建設業法とは
  • 建設業法と施工体制台帳の関係
  • 施工体制台帳の作成条件


建設業と施工体制台帳についてブログにまとめる理由

簡潔に言うと、そのようなサイトが少なく、業界に入社当時の自分にとって、とても辛かったからです。

建設業・施工体制台帳について詳しいサイトがないなら、自作するしかない

建設業の方は、とりあえず「施工体制台帳」という言葉を業務で聞いたことがあるかと思います。

ですが、この施工体制台帳、それがどのようなものなのか、ネット上で明記されているもところは少ないと思います。

その昔、私が施工体制台帳を初めて作成するにあたり、実際に血眼になって探した経緯があるので、そのレア度は良く知っています。

もはや探すのが面倒なので、今後同じような方が現れた場合迷わないように、自分の知識をネットに残しておこうと決意しました。

なので、ここを見に来ていただいた方にはぜひ、この「ゼロ災ブログ」では施工体制台帳について書いているのだと、覚えてもらいたいです!

徐々に、施工体制台帳に関する内容も濃くしていきますので、御贔屓をお願いいたします。

建設業法と施工体制台帳の関係

積み重なったファイル

建設業法と施工体制台帳は切っても切れない関係です。まず最初に、施工体制台帳というものが法令としてどのように扱うものなのかを調べてみましょう。

建設工事を司る法令、建設業法

そもそも、建設業に携わる皆様なら、建設業法はバッチリご存知かと思いますが…違いましたか?笑

実は、私も完全にはわかっていないため、いつでも確認できるようにしています。全文を覚えることは不可能です。今はネットでも確認できますし、頭に入れておかなくても大丈夫です。

ネットでは、こちら(電子政府の総合窓口 e-Gov)で全文を確認できます。

もちろん、無料です。

余談ですがこの建設業法、第一章 総則 第一条記載の「目的」の通り定められてあります。

せっかくなので、ここで紹介させて頂きますね。

「建設業を営む者の資質の向上、建設工事の請負契約の適正化等を図ることによつて、建設工事の適正な施工を確保し、発注者を保護するとともに、建設業の健全な発達を促進し、もつて公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。」※建設業法 第一条 より引用

ここにあるとおり、建設業法は「適正な施工」により「発注者の保護」をする目的で定められたものとなります。

施工業者が、テキトーな手抜き工事であまりに質の悪いものを作ったとして、それを無理やり発注者に押し付けることはできないということになります。

一定金額以上は、きちんと建設業の許可を持ったものが、適正な施工を行うよう、建設業法には義務や罰則が定められています。

ここでは、その内容については今回は割愛します。(いずれはご紹介します)

さて、少々話が脱線してしまいましたが、仕切り直して次項からは「建設業法と施工体制台帳の関係」をこれから解説します。

建設業法における施工体制台帳作成の作成条件

先刻のリンクで建設業法の内容をご確認して頂くと、第二十四条の七 第一項に、はじめて施工体制台帳という記載があることがわかります。ここでその内容を文字にすると、

特定建設業者は、発注者から直接建設工事を請け負つた場合において、当該建設工事を施工するために締結した下請契約の請負代金の額(当該下請契約が二以上あるときは、それらの請負代金の額の総額)が政令で定める金額以上になるときは、建設工事の適正な施工を確保するため、国土交通省令で定めるところにより、当該建設工事について、下請負人の商号又は名称、当該下請負人に係る建設工事の内容及び工期その他の国土交通省令で定める事項を記載した施工体制台帳を作成し、工事現場ごとに備え置かなければならない。
※建設業法 第二十四条の七 第一項 より引用

この通りとなります。ここにある「下請け契約の請負代金の額」の「政令で定める金額以上」とは、下請契約の請負代金の合計が4,000万円以上(建築一式工事の場合は6,000万円以上)となります。

ただし、公共工事の場合は金額問わず必須となります。

注意すべき点は、会社単位で作成ではなく、現場単位で作成する点ですね。

面倒かもしれませんが、法令で定められている以上、しっかり対応しましょう。

建設業法における施工体制台帳の開示義務

また、同条第三項にはこのような記載があります。

第一項の特定建設業者は、同項の発注者から請求があつたときは、同項の規定により備え置かれた施工体制台帳を、その発注者の閲覧に供しなければならない。
※建設業法 第二十四条の七 第三項 より引用

何らかの要請により、発注者から施工体制台帳を確認されることもあります。

いついかなる時も対応できるよう、必要となる確実に備えておきましょう。

なお、建設業法上では、施工体制台帳を作成しなかった場合の罰則は設けられておりませんが、国土交通省または都道府県知事の指導が入ると思われます(建設業法 第二十八条に記載)

更にそれに従わなかった場合、罰則というより、おそらく注文取消しとなるでしょう。

取引先、自社から何言われるか分かったものではございません。

そうならないように、この建設業法の通り適正な対応を心がけましょう。



建設業法と施工体制台帳の関係まとめ

最後に、ここで取り上げた内容を下記の通りまとめます。

  • 建設業法 第二十四条の七 第一項 に、施工体制台帳に関わる記載あり
  • 下請契約の請負代金の額が一定以上の場合、施工体制台帳を作成する。
  • 請負代金の合計が4,000万円以上(建築一式工事の場合は6,000万円以上)で作成
  • 公共工事の場合、金額問わず作成する
  • 施工体制台帳は、工事現場単位で作成・保管する
  • 発注者に施工体制台帳の開示を求められた場合、応じる必要がある
  • 施工体制台帳を作成しなかったり、不備がある場合、国土交通省または都道府県知事の指導が入る場合がある。その場合はその指示に従う。

以上の通りとなります。

施工体制台帳の書類内容について

施工体制台帳は「作りなさい」と言われたものを作っておくだけなので、難しいことではありません。

ただし、作成したことある方ならわかると思いますが、少々面倒です。

作成しなくてはいけない内容については、別記事に書いておりますので、宜しければご確認下さい。

宜しければ、併せてご確認ください。

建設業法に施工体制台帳作成が謳われている以上、無視はできません。適正な対応をお願いいたします。

なお、建設業法に関する内容についてさらに知識を増やしたい方は、書籍をお勧めしますご参考にしてみて下さい。

知識は武器となります。少しずつ、書類の知識も積み重ねましょう。