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熱中症の基礎知識と予防法・対処法【熱中症にならないために】

美容・健康

2019年、6月がもうすぐ終わりますね。

7月からは徐々に気温も高まり、自然と活動的になる方も多いのではないでしょうか。

さて、そんな短くも長い夏のシーズンがこれから本格的にやってきます。毎年、「観測史上最高気温」といったワードを聞いている気がします。ちなみに、去年2018年に埼玉県熊谷で観測された41.1度が現在のところ、観測史上最高気温となっています。

日本の観測史上最高気温ランキング

気象庁ホームページより引用(※2019年6月末時点)

ちなみに最高気温、毎年のように更新しているので、今年も聞く可能性大です…!

そうなると決まってニュースになる、熱中症に注意です。悲しいことに、毎年と言っていいほど熱中症で救急搬送される方が現れます。最悪、死んでしまう方もいらっしゃいます。皆さんも夏にはこういったニュース、よく見聞きしていますよね?

そんな良く聞く熱中症について、実はよく知らないという方、多いです。一番知られていないのは、自覚症状が出ていない=大丈夫と勝手に思い込んでいることではないでしょうか。

気付いていないだけで、もしかしたら熱中症になっている可能性もゼロではありません。ここでは、熱中症についての基本を解説します。ぜひ覚えて頂いて、ご活用ください。

本記事でわかる熱中症の基礎知識

  • 熱中症の定義
  • 熱中症と自覚症状
  • 熱中症になる原因(湿度・温度)
  • 熱中症進行の3ステージ
  • 熱中症の予防法・対処法

熱中症の定義と自覚症状について

熱中症の定義

熱中症を学習することに熱中する人「熱中症ってよく聞くけど、いったいどういう状態なのかな?」

熱中症とよく耳にしますが、そもそも熱中症とは何か、調べたことはありますか?

簡単に言ってしまうと、熱中症とは、暑さの影響で、身体適応の障害によって起こる状態と言って良いでしょう。

暑さで体のバランスが崩れ、体の内部からおかしくなってしまうこと、皆さんも少なからず経験したことがあると思います。例えば、暑さでめまいがする。だるい。などの症状です。これ、熱中症の疑い大アリです。

そもそも人間は、体温が36度程度に保たれて生命を維持しています。

最初に観測史上最高温度のランキング表を紹介しましたが、どれも40度超えです。こんな高温下で活動したら、体がおかしくなってしまうのは当然のこと。気温が人間の体温以上になる場合、直感的にヤバイとお分かりいただけるかと思います。

ですが、仕事などでどうしても活動せざるを得ない方も多数いることと思います。そのような方には十分に注意して頂きたいです。熱中症の自覚症状がない場合でも、熱中症は進行します。

熱中症の自覚症状はない

自覚症状がないと書くと嘘になりますね。すみません。ですが、ある意味本当のことなのです。正しくは、「自覚症状がない場合でも熱中症は進行している可能性があり、気付いたころには手遅れになっているパターンもある」です。

なぜ自覚症状がないかというと、人間は汗をかくことで体温を36度程度に保とうとする働きを備えており、最初のうちはその発汗作用の狂いに気付かないからです。汗をかき始めた頃は発汗にて体を整えようと必死になっています。

汗をかき続けると水を飲みたくなりますが、仕事中や外出中など、常に手元に水がある状態とは限りません。そのため、気付かぬうちに水分不足になっているパターンがあります。また、大事なことなので強調しますが、汗と共に体内のミネラルが流出します。

この辺りは解説すると長文になりすぎるため、別記事にて解説しています。

ここでは、ミネラルが流出すると、生命維持活動に支障が出るということを覚えておいてください。そしてこのミネラル、水には含まれていないため、水分補給してるから安心だとは必ずしも言えないのです。失われ続けるミネラルにより身体のバランスが崩れ、無自覚で熱中症の第一歩を踏み出している可能性大です。

なので、熱中症を最初期から予防するには「水だけ飲んでいればよい」とはなりません。ポカリスエットなど、スポーツドリンクを飲むことが望ましいです。水分のほか汗で失われるミネラルの補給も行えます。ただし、そんなに汗をかいていないのに飲みすぎると体に悪いので注意です。

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熱中症になる原因と、重症度による3つの区分

熱中症になった人「私の熱中症辛すぎ…これってどれくらいヤバイの?」

熱中症になる原因

熱中症になる原因は、先ほど記載した通り、体から水分やミネラルが失われてしまうからです。では、なぜ失われるのかに注目してみましょう。

単純に、体温より高い気温のもとで活動すると、汗は止まりません。このことから、高温下での活動は、熱中症になる原因であると言って差し支えないでしょう。なので、夏の暑い時期に熱中症が多く発生してしまします。

そしてもう一つ。汗をかくことの重要性は、汗の水分で体を潤すだけではなく、その汗が乾いたときに熱を奪うという役割を持っているという点です。ちょっと難しい言葉で気化熱という現象によるものなのですが、体感として、汗をかいたときには特に扇風機やクーラーが冷たく気持ちよく感じませんか?

それは、汗が渇くときに体の熱を消し去る効果があるからです。ですが、扇風機もクーラーもなく、ましてや雨の日などで湿度が高くなってしまった場合、汗がなかなか乾きません。つまり、体温調整がうまく働かないこともあるということです。

加えて、湿度が高いと不快な気持ちになりますよね。そういった気持ち悪さが作用し、複合的に熱中症を加速させます。

以上から、熱中症になる原因として、水分とミネラルが不足する他、高温・多湿が大きな原因となっていると言えます。

また、不規則な生活、睡眠不足、二日酔い、悩みや不安といったストレス、極度の疲労なども熱中症の症状を加速させます。休めるときは、しっかり休みましょうね。

熱中症の重症度による3つの区分

実はあまり知られていないかもしれませんが、熱中症の進行度や症状の重要性から、熱中症は3つの区分に分けられます。下の表の通りですので、確認してみて下さい。

区分 症状
Ⅰ度(軽度) めまい・失神
いわゆる「たちくらみ」で、脳への血流が瞬間的に不充分になり、“熱失神”と呼ぶこともある。運動をやめた直後に起こることが多いとされている。脈が速くて弱くなり、顔面蒼白、呼吸回数の増加、唇の痺れなどもみられる。
筋肉痛・筋肉の硬直
いわゆる「こむら返り」のことで、その部分の痛みを伴う。発汗に伴う塩分の欠乏により生じる。“熱けいれん”と呼ぶこともある。全身のけいれんはこの段階ではみられない。
現場での手当てで回復が見込める状態
意識 : 正常   体温 : 正常   皮膚 : 正常   発汗 : (+)
Ⅱ度(中等度) 頭痛・吐き気・嘔吐・下痢・倦怠感・虚脱感・失神・気分の不快・判断力や集中力の低下などが、複数重なり合って起こる。
体がぐったりする。力が入らない。従来から“熱疲労”と言われていた状態。放置あるいは誤った判断を行えば重症化し、Ⅲ度へ移行する危険性がある。
現場手当も可能であるが、すみやかに病院での治療が必要な状態
意識 : 正常   体温 : ~39℃   皮膚 : 冷たい   発汗 : (+)
Ⅲ度(重度) 意識障害・けいれん・手足の運動障害・おかしな言動や行動・過呼吸・ショック症状などが、Ⅱ度の症状に重なり合って起こる。
呼びかけや揺さぶりなどの刺激への反応がおかしい。体にガクガクとひきつけがある、真直ぐ走れない・歩けないなど。
高体温
体に触ると熱いという感触がある。従来から“熱射病”や“重度の日射病”と言われていたものがこれに相当する。
ただちに救急車を手配し、病院で治療が必要な状態

熱中症の予防法・対処法について

頭から水をかぶる人

木陰で休む人「まずは日陰に行けばええんよ」

熱中症の予防法・および対処法ですが、先程表にした区分によっても異なります。まずは一番軽度な区分1です。熱中症の自覚症状がないうちから予防できる唯一の区分です。

重度区分1

  • できるだけ日陰かつ涼しい環境へ移動する
  • 水分を多めに摂る
  • 水だけではなく、スポーツドリンク塩飴で塩分補給も行う

手遅れにならないうちに対応すれば、上記3点で回復は可能です。無理せず休憩をたくさんしましょう。

続いて、区分2にいってみましょう。こちらは区分1の方法を行いつつ、さらに追加します。

重度区分2

  • 安静にし、体を楽な状態にする(寝た状態にするなど)
  • 体の負担となるようなことをさせない
  • わきの下や首回り、太ももなど、太い血管が集まる部分に氷や冷却材などを当て、体温を冷やす
  • 定期的に呼びかけや体の揺さぶりを行い、意識が鮮明であるかを確認する

一番大切なのは、意識が鮮明であるかどうかの確認です。時間が経てば症状が悪化し、意識がなくなっていることもあり得ます。
また、体を冷やすことも重要です。しかし、冷たいものを直接体に当てないように配慮してください。(タオルなどで包む)

それでは最後、区分3です。

重度区分3

  • 意識が不鮮明、挙動がおかしい、意識がない場合は、直ちに救急車を呼ぶ

ここまで至ると、現場でできることはもはや皆無です。区分1・2のできることを行いつつ、救急車の到着を待ちましょう。こうならぬよう、十分注意しましょう。

【2019年7月12日追記】

熱中症予防の一環として、空調服を導入したこともあります。その内容を記事にしましたので、宜しければご参照下さい。

熱中症は対応を間違えると回復しません

ここまで読んでくださった方、有難うございました。最後にですが、熱中症は区分に対応する対策を間違えると、意味がありません。例えば、区分3の人に区分1の対応をしても効果がないのです。

熱中症、自覚症状がないときから着々とダメージがたまっていますので、要注意です。

ここで紹介しました基礎知識を念頭に、熱中症にならないこと。そして、自分や誰かが熱中症になってしまった場合、適正に対応できるようになっていただけることを願って、今回は終了します。

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