熱中症にかかった人のその場でできる治し方【一番は予防が大事】

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2019年も梅雨明けが徐々に始まってきました。そして、ここ最近、ものすごく暑くなってきました。

暑くなると炎天下熱中症のリスクもグンと高まります。残念ながら、2019年(令和元年)の夏にも熱中症でお亡くなりになられた方がいます。これからも、もしかしたら、増えてしまうかもしれません。

熱中症の初期は自覚症状がありません。「ちょっと調子が悪いな」と感じる頃には、結構症状が進んでいる場合もあります。いずれにせよ、早めの対処法にて熱中症を克服しましょう。

ここでは熱中症の治し方を解説します。皆様もいざという時のための知識として覚えていただければ幸いです。

本記事の内容

  • 熱中症の治し方
  • 熱中症の予防

なお、以前に熱中症に関する記事も書いておりますので、ご参考にしてみて下さい。





熱中症の重症度と熱中症の治し方

太陽の下で暑くて汗をかく男

熱中症の治し方については、「熱中症の重症度」によって異なります。症状が軽い人は少々の休憩で回復する人もいますが、重症者はそうはいきません。

まずは重症度について、表にまとめてありますのでご確認下さい。

区分 症状
Ⅰ度(軽度) めまい・失神
いわゆる「たちくらみ」で、脳への血流が瞬間的に不充分になり、“熱失神”と呼ぶこともある。運動をやめた直後に起こることが多いとされている。脈が速くて弱くなり、顔面蒼白、呼吸回数の増加、唇の痺れなどもみられる。
筋肉痛・筋肉の硬直
いわゆる「こむら返り」のことで、その部分の痛みを伴う。発汗に伴う塩分の欠乏により生じる。“熱けいれん”と呼ぶこともある。全身のけいれんはこの段階ではみられない。
現場での手当てで回復が見込める状態
意識 : 正常   体温 : 正常   皮膚 : 正常   発汗 : (+)
Ⅱ度(中等度) 頭痛・吐き気・嘔吐・下痢・倦怠感・虚脱感・失神・気分の不快・判断力や集中力の低下などが、複数重なり合って起こる。
体がぐったりする。力が入らない。従来から“熱疲労”と言われていた状態。放置あるいは誤った判断を行えば重症化し、Ⅲ度へ移行する危険性がある。
現場手当も可能であるが、すみやかに病院での治療が必要な状態
意識 : 正常   体温 : ~39℃   皮膚 : 冷たい   発汗 : (+)
Ⅲ度(重度) 意識障害・けいれん・手足の運動障害・おかしな言動や行動・過呼吸・ショック症状などが、Ⅱ度の症状に重なり合って起こる。
呼びかけや揺さぶりなどの刺激への反応がおかしい。体にガクガクとひきつけがある、真直ぐ走れない・歩けないなど。
高体温
体に触ると熱いという感触がある。従来から“熱射病”や“重度の日射病”と言われていたものがこれに相当する。
ただちに救急車を手配し、病院で治療が必要な状態

熱中症の治し方:1度(軽度)以下

あえて1度(軽度)以下という観点でまずは解説します。

立ちくらみやこむら返りなどの明確な症状が現れる前に、最初は、

体がだるい、やる気が出ない、喉がとても乾く、汗が止まらない

などの状態になるかと思います。

この場合、熱中症であるとは明確に決まったわけではありませんが、いつなってもおかしくない状態であると言えます。熱中症の治し方以前に、熱中症の予防という点では、この時からきちんと対策をしておくことが重要です。

ここでの予防としては、

  • 直射日光を避けて涼しい日陰に移る
  • 水分・塩分をたくさん取る
  • 肌を直射日光に晒さない

などがあります。だいたい、皆さんの「熱中症の治し方のイメージ通り」ではないでしょうか?基本のことを、熱中症になる前から始めることが予防のカギです。

熱中症の治し方:1度(軽度)

1度(軽度)は3段階のうちでは一番軽い症状となります。そう聞くと大したことないと思ってしまうかもしれませんがそれは間違いです。

なぜ間違いなのか。というのはここから次の2度へは状況次第(=適切な対処がされない状況)ですぐに移行します。顔面蒼白や唇の痺れっていうのは相当やばいです。

では、ここではどのようにすれば良いのでしょうか。具体的には、

  • 1度以下の対処法を行う。
  • 症状が出ている人は、作業や仕事をさせない
  • 時間をかけてゆっくり休ませる

などです。やはり、「無理をさせない」ことが重要です。動けば、それだけ汗をかき、体調は良くなりません。周りの人の支援が必要です。もし自分が熱中症になった場合、しっかり休むことに専念してください。休まず症状が悪化してしまうと、それこそ周りに迷惑をかけてしまいます。休むことも仕事です。

熱中症の治し方:2度(中等度)

2度(中等度)は、症状次第なところもありますが、現場で応急処置できる範囲の限度となります。

本人の意思がどうであれ、安静にして、絶対にそれ以上動くことのないよう指示して下さい。

ここから、本気で人命に関わる症状になります。ここでの治し方は、

  • 安静にし、動かさない。
  • 水分・塩分補給を続ける
  • 体を氷等で冷やし、体温を下げる

などです。正直なところ、ここまできたら救急車を手配した方が良いでしょう。いつ容体が急変するかわかりません。

また、治し方ではないですが、定期的に問いかけを行い、熱中症になった方の意識が無くなっていないことをしましょう。

熱中症の治し方:3度(重度)

3度(中等度)は直ちに救急車を手配して下さい。素人判断であれこれやらずに医療機関にて適正な処置を受けるべきです。

失われた水分や塩分を補給しようとガブガブと水などを飲ませても体に浸透するには時間がかかりますし、重度の場合は手遅れな場合もあります。

おそらくですが、病院ではまず点滴を打つことになるかと思います(熱中症患者を病院に連れて行った経験あり)口から取り入れたものは胃や腸で吸収されますが、時間がかかります。点滴ですと即効性があるため、回復が早く見込まれるでしょう。

無事に容態が回復しても、無理は禁物です。しばらくの間は安静にしてもらいましょう。

  • 医療機関にて適正な処置を受ける。
  • 医師の診断を守り、治療する
  • 薬が処方された場合は、用法用量を守る


熱中症は治し方より予防の仕方を先に覚えよう

熱中症になると辛いです。最初に見ていただいた表の通り、辛いことしか書いてありません。熱中症はならなくて済むのであれば、ならいことが一番良いですね。ということで、治し方は最終手段として、それよりも熱中症の予防に力を入れるべきでしょう。

例えば口から取り入れるものとしては、スポーツドリンク、塩飴、塩タブレットなどを使用すると良いでしょう。身に着けるものとしては、空調服、冷感グッズなど、様々なものがあります。

根性論だけではどうにもならないことなので、暑さとうまく付き合い、倒れないように心掛けましょう。